ダーク 桐野夏生 講談社 ★★★★

村野ミロシリーズ最新作で500ページ強の長編。
最初はミロのあまりの非情ぶりに「こんなに情け容赦ない女だっけ?」と戸惑い、
違和感を感じるけれど、逃亡生活に入る中盤くらいから「やっぱり桐野夏生はすごい!」
とただため息。特に韓国に渡ってからの章がおもしろく、ラストまで一気に読んでしまった。
ミロの義父・村野善三と暮らす盲目の女・久恵のキャラクターが強烈すぎ!
ヤクザの鄭や韓国人・徐 鎮浩もリアルだ。
本書を読む少し前、私は精神的にダウンしていて、落ち込んだ時の常として
「どこか知らない町でひっそり暮らそう」的な思考にハマっていたので
ミロが博多、韓国釜山、ソウル、大阪、東京と流れていくあたりの描写に共感を覚え、
「人間ってどこでどんな状況になっても生きていけるもんだな~」と開き直る反面、
「やっぱり私にはこんな生活絶対無理だな」と痛感した。
エンターテイメントとしては上出来で読み応えがあったけど、
個人的に私の倫理観や生理にフィットしない部分が多かったので★4つ。
でも(たぶん発表されるだろう)続編が早く読みたい。
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by gloriaxx | 2004-10-11 23:44 | ★4


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