黒蝿 パトリシア・コーンウェル/相原真理子 講談社文庫 ★★★

3年ぶりの「検死官」シリーズ12作目。
ケイ・スカーペッタは検視局長の座を去り、フロリダで法病理学のコンサルタントをしている。
姪・ルーシーは国家機関を離れ私的な捜査機関を設立し、
マリーノもリッチモンド市警を辞めている。
登場人物をとりまく状況が大きく変わったところで、
前々作から出てきた連続殺人犯で死刑囚監房にいる狼男シャンドンが再び登場する。

首を長くして待っていた新作なのに、やや期待はずれ。
死んだはずのベントン・・ウェズリーが証人保護プログラムで名前や身分を変えて生きていたのは
嬉しいし、今後に期待できるのだが・・・
今まではケイの視点で書かれた一人称小説だったのが三人称に変わったせいか、
かつての求心力、心地よい緊張感が薄れ、散漫になったような気がする。
各章がかなり短く場面転換が多いのも一因か。
前作「審問」のように、世界に引き込まれ酔いしれるような感覚をまた味わわせてほしい。

わたしの中で登場人物のビジュアルイメージは次の通り、
ケイはなぜかコーンウェル本人。
ウェズリーはスコット・グレン、マリーノはバート・ヤング、
ルーシーは名前がわからないけどマーサ・プリンプトンにちょっと似た子役出身の女優。
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by gloriaxx | 2004-09-19 23:09 | ★3


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