人気ブログランキング |

ルポ「まる子世代」変化する社会と女性の生き方 阿古真理 集英社新書 ★★★★ 

知人のライター阿古真理さんの初の著書。
1964年~1969年、高度成長期の完成期に生まれた女性を著者は
さくらももこ作の国民的人気漫画「ちびまる子ちゃん」にちなんで「まる子世代」と名付ける。
彼女たちが社会に出たのは日本の豊かさが頂点に達した'80年代からバブル崩壊直前で
男女雇用機会均等法第一世代であると同時にフリーター第一世代。
子育てに不安を感じる主婦、独身キャリアなど様々な「まる子世代」への丹念な取材で
現代日本の現実を見つめ直す。

わたし自身、企業社会の一員であった経験がないので
第一章「企業社会の現実」はあまりピンとこなかったが、
第二章「主婦役割を担うまる子世代」、第三章「親の時代とまる子世代の現実」は、
特に母親と娘の関係に焦点を当てて書かれていたので自身の体験にシンクロし、
共感する部分も多く読み応えがあった。
取材対象に偏りがなく、バラエティ豊かな生い立ち、職業経験を持つ女性を取り上げていて多くの人に感情移入しやすいルポになっている。
また、長期間にわたりかなり内面的な部分まで踏み込んで取材を行っていることに著者のこのテーマに対する取り組みの真摯な姿勢を感じた。

小倉千加子「結婚の条件」を読んだときにも感じたことだが女性(に限らないが)の
人生というのは、生まれ育った家庭環境や親の人生観などによって、
本人には不可抗力といえる形で決定されてしまうものだということを実感。
軌道修正が可能な時期にこういう本にめぐりあっていれば
実人生に少しは役立っていたかも・・・・と思う。
by gloriaxx | 2004-09-20 10:33 | ★4


<< 食べるアメリカ人 They A... 砂と霧の家  House of... >>