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若者はなぜ怒らなくなったのか/団塊と団塊ジュニアの溝 荷宮和子  中央公論新社 ★★★★

タイトルと出版社から小難しい本を想像するかもしれないがノープロブレム。
著者は’63年神戸生まれ神戸大学卒の女子供文化評論家。
同世代のわたしも著者と同じく、団塊世代とその子供たち団塊ジュニアの間に挟まれ、
人口構成ピラミッドでいえば数の少ない「くびれ世代」らしい。知らなかった!
団体行動が苦手で、「ちょっと変わってる」と言われ、自己主張はしっかりとし、
怒るべき場面では効果的に怒る、自分のこういう性向は
世代的な特徴でもあったということに目からウロコ。

雇用環境の悪化、社会保障の負担増など若者をめぐる社会経済状況がきわめて厳しい今、
最近の若者(団塊ジュニア)が、がんばることを否定したり、怒るべき場面でも怒らなかったり、
「決まっちゃったことはしょうがない」などと受動的だったり、他人と深く関わることを避けたりという、
「投げやり」な感じ=マスコミが安易に多用する「日本を覆っている閉塞感」を
「団塊と団塊ジュニアの溝」というキーワードで読み解いた本。
大ヒットドラマ「Good Luck!」、映画「バトルロワイヤル」、黒木瞳、宝塚、、あゆの歌、アニメなど
誰もが身近な話題を例にとって、わかりやすい言葉とテンポのいい文体で持論を展開していく。
「ハリーポッター」、石原慎太郎、宮崎駿がキライなところなど著者とは気が合う感じ。
(宝塚ファン、アニメおたくなどの面は相容れないけど)
それらをなぜ「嫌い」なのかの理由がすべて的を得ていて代弁してくれた感じで溜飲が下がる。
石原都知事の「生殖能力のなくなった女、ババァは無駄で罪な存在」発言について
著者はこう推測する。
「ひょっとして石原都知事はインポなのでは?自分のコンプレックスを隠したいがために
あんな歪んだものの見方しかできないのではないか」これには拍手喝采だ。
関西人らしく、ヒートアップしたときには関西弁でツッコミが入るのが気持ちいい。
by gloriaxx | 2004-09-28 19:21 | ★4


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